AIに既存記事をリライトさせると劣化する理由と、外科手術に分解する手順

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AIに既存記事のリライトを頼んだら、記事が短く、薄くなった。そういう経験があるなら、原因はAIの性能ではなく、頼み方の枠組みにあります。

結論から書きます。AIによるリライトは「全文の書き直し」ではなく「外科手術」として頼みます。記事を丸ごと渡して書き直させるのをやめ、メタ・内部リンク・FAQ・構造化データ・altといった独立した小さな作業に分け、欠けている部分だけを足します。そして検査は「記事が完璧か」ではなく「今回の変更で何かを壊していないか」だけを見ます。

この記事は、散らかったサイトをAIで作り変えるマニュアルの「小規模修正」の最初の作業です。1記事ずつ直すときの基本の型になります。


この作業で決まること

この作業が終わると、1本の記事をAIに直させるときに、AIが触ってよい範囲と触ってはいけない範囲が決まります。

  • AIが毎日・自動で触ってよいもの:メタディスクリプション、FAQとFAQスキーマ、内部リンク、画像のalt、リンク切れの修正
  • AIが自動で触ってはいけないもの:本文の段落の削除、SEOタイトルの書き換え、記事の構成の作り替え

後者は、週に1回、性能の高いモデルで監査の結果を読んだうえで行います。

よくある失敗:「軽い追加だから安全」と考えて、既存の状態を読まずに要素を足すこと。私は関連記事のブロックを足す処理で、すでにある関連記事のセクションを見ずに追加し、見出しが二重に表示される事故を起こしました。


前提:この記事の前に必要なもの

  • AIに渡す4つの前提(戦略・今のデータ・判断基準・禁止事項)が用意されていること
  • AIが WordPress の記事を読み書きできること
  • 直す対象の記事が決まっていること(診断の作業で決める)

AIに渡すもの

外科手術型のリライトでAIに渡すのは、次の3つです。

  1. 今の記事の本文(ライブのもの):必ず最新を取得して読ませる
  2. 作業の種類ごとのルール:たとえば「メタディスクリプションは110〜120字で、主キーワードと読者の得を入れる」
  3. 触ってはいけない範囲:本文の段落を消さない、タイトルを変えない、一次体験の記述に手を入れない

私のサイトのリライトルールでは、記事を7つの項目(サイト設計、SEOタイトル、メタディスクリプション、AI検索向けの構造、技術的なSEO、内部リンク、読みやすさ)で減点採点し、機械で直せる項目だけを毎日自動で直すことにしています。


手順

  1. 対象記事の本文を、ライブで取得する
  2. 作業を独立した単位に分ける(メタ/FAQ/内部リンク/alt/リンク切れ)
  3. 作業ごとに「既存の状態を読む → すでにあるものを除く → 足りない差分だけを当てる → 足りていれば何もしない」を行う
  4. 変更前の本文を退避しておく
  5. 検査は差分で行う:今回の変更が新しい問題を持ち込んでいないかだけを見る
  6. 記事に元からある課題は、ブロックせず別の一覧に記録する
  7. 直した日付を記録し、一定期間はその記事に触らない

7番目は重要です。私の保守の仕組みでは、最後に触ってから90日以上たった記事を対象にし、28日未満の記事には何があっても触らないようにしています。同じ記事を短い間に何度も直すのを防ぐためです。


完了条件

  • ☐ 変更前の本文が退避されている
  • ☐ 今回の変更で、見出しの二重表示・リンク切れ・構造化データの破損が増えていない
  • ☐ 本文の段落数と一次体験の記述が、変更前から減っていない
  • ☐ 直した日付が記録されている

実際に起きた失敗

全文を書き直させたら、22,000字の記事が5,000字になった

既存記事をローカルのAIで自動メンテナンスしようとして、最初は「元の記事を渡して全文をリライトさせる」方式で作りました。その結果、22,000字あった充実した記事が5,000字に縮みました。実機を試した体験など、自分にしか書けない一次体験の部分が消えていました。

原因は、AI(特にローカルで動かす中規模のモデル)が長い文章の生成を苦手としていることです。書き直させると、情報量が落ちます。「リライト=書き直し」という枠組みそのものが、E-E-A-TやGEOで評価される一次体験を壊す構造になっていました。

そこで、リライトを内部リンク・スキーマ・メタ・カテゴリなどの独立した作業に分けました。ほとんどはプログラムと埋め込み(文章のベクトル化)で処理でき、AIに文章を書かせるのは短い作業だけになりました。

指摘されるたびに1か所ずつ直しても、記事の骨格の創作は消えなかった

外科手術型にも限界があります。ある稼ぎ頭のまとめ記事(28日で414クリック)を、2か月ほどの間に5回、見つかった誤りを1か所ずつ直していました。本格的に見直したとき、全文を1文ずつ監査すると、根拠のない主張が46件見つかりました。

誤りは個々の文ではなく、記事の骨格にありました。星の数で比較する表や「どれが上か」という序列の構成そのものが、根拠のない評価を生み続けていました。

この場合は外科手術ではなく、全文監査に切り替えます。目安は同じ記事で2回目の指摘が来たときです。主張を「誤り/体験/序列/スペック」に分類し、本人に確認が必要な体験は「はい/いいえ」で答えられる質問にまとめて一度に聞きます。比較の序列表は、それ自体が創作の発生源になるので、特徴を並べる表に作り替えました。


よくある質問

Q. AIにリライトさせると、検索順位は下がりますか?
A. 全文を書き直させると、一次体験や情報量が失われて評価が下がる危険があります。欠けている要素だけを足す外科手術型なら、元の価値は残ります。

Q. どの作業ならAIに毎日自動で任せてよいですか?
A. メタディスクリプション、FAQとFAQスキーマ、内部リンク、alt、リンク切れの修正など、壊れにくく、足す・直す・整えるだけの作業です。本文の削除やタイトル変更は自動で行わせません。

Q. 外科手術で直らない記事はどう判断しますか?
A. 同じ記事に2回目の誤りの指摘が来たら、部分修正をやめて全文監査に切り替えます。誤りが記事の構成から生まれている可能性が高いからです。


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次の作業

  • 段落単位の改善指示を作る
  • CTRを上げるタイトル・メタの書き直し
  • 本文からFAQとFAQスキーマを作る
ヒガシーサー

ヒガシーサー

沖縄で個人事業を複数運営。AIツール・SaaS・ガジェットを自分の運用パイプラインに実際に組み込み、動いたこと・失敗したことを一次体験のまま記録しています。

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